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2024年05月06日 (Mon)
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2010年03月16日 (Tue)
ツヴァイ「…流石に…そろそろキツいな……。」

大分頂上に近づいてきた辺りで、ツヴァイが呟く。

アインス「それでも…引き返さないん…でしょ……?」
ツヴァイ「あぁ…仕事…だからな……。」

それでもやっぱり依頼続行。
無茶と分かっているが、戻らない。



第36話「八合目」



ツヴァイ「あれか……? 頂上……。」

まだ遠いが、山の終わりが見えてきた。
恐らく今回の目的地、頂上。

ツヴァイ「よし…あとは一気に――ッ!?」

駆け出すツヴァイ。
だがいきなり吹き出した炎に足を止める。

ツヴァイ(っ…こんな所からも…!)

不意の一撃、対応が遅れる。
間に合いそうに…ない。

ツヴァイ「……………………
     …………?」

…が、熱さが全くと言っていいほど来ない。

ツヴァイ(…そうか、ヒトカゲにとっちゃこの程度の熱さは何でもないんだ……。)

周りの温度と裏腹に状況を冷静に分析する。

アインス「大丈夫!? ツヴァイ!!」
ツヴァイ「あぁ、俺が炎タイプだから…なのかな……。」

思い付く中で最も妥当な理由。
むしろある程度の熱さは平気でなければ炎技なんて使えない。

アインス「でも私は通れないんだけど……。」
ツヴァイ「…仕方ないな、炎が治まるまで待つか。」

やむを得ず休憩タイムに入る2匹。
だが、

???「クオオオォォォオオ!!」
ツヴァイ&アインス「!!?」

突然の叫び声、驚くのが普通。
だがそれよりも、その叫び声は2匹に1つの情報を与える。

アインス「ってまさかここの頂上にも前のあいつみたいなのがいるの!?」
ツヴァイ「…みたいだな……。」

炎が引いてくる。
その隙にアインスがその場所を通り抜ける。

アインス「なら早く行かないと!」
ツヴァイ「えっ…?」
アインス「そのアブソルのリサさんが危険な目に会ってるかもしれない、そう思ったら放っとけないじゃん!」

正論、というより救助隊の存在意義に近い。
『ポケモンを助ける』、祖のために動くのが救助隊。

ツヴァイ「…だな。
     遅れるんじゃねぇぞ!」
アインス「うん!」

さっきまでの疲れはどこへやら、山頂目指して一気に駆けていく。
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