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2024年05月07日 (Tue)
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2010年06月15日 (Tue)
光と炎がぶつかり合う。
そして、炎が光を、打ち消す。

ファイヤー(…やはり、この者達は強い……。
      こやつらなら、あるいは……。)



第49話「先へと」



ツヴァイ「やった…のか…?」

煙が立ち込める中、ツヴァイが目をこらす。

ファイヤー「……完敗だ。
      お主らの覚悟、しかと見せてもらった。」
ツヴァイ「ファイヤー……」

辛うじて立ってはいるファイヤー。
だが、戦える状態でないのは見て明らか。

ファイヤー「…何をしておる、行かぬのか?」
ツヴァイ「…………。」

だが、ツヴァイの心配事は、別方向にあった。

ツヴァイ「…アインス……」
ファイヤー「…やはりあの者が心配か。
      さっきも言ったであろう、ただの過労だと。
      だが、ここの暑さは彼女にとって毒だろう、早く連れていくがよい。」
ツヴァイ「…だよね……。」

アインスを背負い、立ち去ろうとするツヴァイ。

ファイヤー「お主…ツヴァイと、言ったか?」
ツヴァイ「…? あぁ、そうだけど……。」

が、ファイヤーの言葉に足を止める。

ファイヤー「今一度問おう。
      何故お主はそこまで頑張れる?」
ツヴァイ「……救助隊、だからだ。」

何度もあった受け答え。
その答えは、常に同じ。

ファイヤー「ポケモンを助けるのが、お主の仕事だな?」
ツヴァイ「あぁ。」

続きも、同じく。

ファイヤー「お主が探してる者かは知らぬが、私と戦ったアブソルは『樹氷の森』に向かった。
      だが、最近樹氷の森から流れて来る冷気の様子がおかしい。何かあったのかもしれぬ。
      助けが必要な者もおるかもしれぬ。
      そのような者達の事も、頼めぬか?」
ツヴァイ「…分かった、
     どの道、アインスがほっとけないだろうけどな。
     俺を救助隊に誘ったのも、こいつだし。」

こんな悪条件な場所にも、自ら来たアインス。
「ポケモンを助けたい」という気持ちは、恐らく誰よりも上だろう。

ツヴァイ「情報ありがとうな。
     それじゃあ、俺は行かせてもらうぜ。」
ファイヤー「…お主らに、武運あれ。」

大きな関門だった、ファイヤー。
その姿に背をむけ、次なる場所「樹氷の森」へと、向かっていく。
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