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書きたい描きたいひたすらかきたい。そんな修行中のケモノカキです。
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2024年11月01日 (Fri)
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2010年01月05日 (Tue)
アインス「はぁ……はぁ……」

山の8合目辺りまで来た一行。
だが、その息は切れ切れである。

ツヴァイ「大丈夫か……アインス……?」
アインス「…もう…限界……。」

無理も無い、あの作戦で1番負担があるのはアインスだった。

ツヴァイ「…でも、アインスのお陰でここまで来れた……。
     後は後ろで休んでな…アインス……。」
アインス「…うん、そうさせてもらおう…かな?」



第26話「頂上へ」



ドライ「はぁ…やっと…やな……。」
ツヴァイ「やっぱ…走って登山はキツいな……。」
ドライ「そらそやろ……。」

さっきよりも疲労状態な一行。
最後尾は、ついていくのがやっとなアインス。

アインス「ちょ…ちょっと待ってよ……。
     そんなに早く…走れないってば……。」
ツヴァイ「なら、さっきの所で休んでればよかったじゃん。」
アインス「そんな…私1匹で待ってろって言うの…?」

何やら真剣な表情のアインス。

アインス「やっぱり、私できない……。
     私だけ休んでるなんて…!」
ツヴァイ「アインス……。」

かける言葉が、見つからなかった。

アインス「それに、ここに来たいって言ったの、私だし。
     私が最後まで行かなくてとうするの。」
ツヴァイ「…そういや、そうだったな。」

そして正論。
どっちも嘘ではないだろうが、恐らく後者の方が大きい。

ツヴァイ「それじゃあ行くか!
     アインス、ドライ!!」
アインス「うん!」
ドライ「おう!」


そして一行、山頂へ。



ツヴァイ「着いた…ぜ……。」

1番乗りはツヴァイ。
山頂の平らな所に辿り着く。

アインス「この辺りで黒い雷を見たって噂だよね…?」
ドライ「確かそのはずや。」

しかし、辺り一面真っ黒、異変は無い。
いや、『真っ黒』という時点で異常ではあるが。

*「何者だ。」

どこからともなく…ではない。
空の方から、誰かの声が。

*「何者かと聞いておるのだ、答えよ!」

そして黒い閃光、噂に聞いた『黒い雷』。

アインス「私達は救助隊『ドラッヘ』!
     『黒い雷』の噂を解明しに来た!」
*「そうか…なら話は早い。」

その声の主が、上空から姿を現す。

*「貴様らを、帰すわけにはいかぬ!」

黒い刺々した翼、鋭い嘴。
前に本で見たのを覚えてる、その種族名は……

ツヴァイ「…サンダー……。」
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2010年01月03日 (Sun)
ツヴァイ「…っていうかさ、」

鳥居、もみじ散る参道。
ポケモン界に無いと思っていたものが、そこにはあった。

ツヴァイ「神社とか、この世界にもあるんだ……。」
アインス「それくらい常識でしょ?
     ほら続きがつっかえてるから、早く行って行って!」



『光の救助隊』特別編 初詣



ツヴァイ「なーんか、」

ツヴァイが辺りを見回す。
チーム・ドラッヘは自由行動状態、「飽きたら基地に戻るべし」状態。
何だかゆるい感じもするが、自由は自由でいい。

ツヴァイ「こうしてみると、やっぱり見慣れないな……。」

人間界での初詣は、殆どの奴が和服か洋服、それくらいしか傍目(はため)には差は無かった。
しかしポケモン界は違う。ドレスを着たみたいな奴や四足歩行の奴、やたら大きい奴から小さい奴まで多種多様。
流石にローブを着た奴を見た時は「ねーよ」と思ったが、そんな事はどうでもよかった。

ツヴァイ「で、何しようか……。」

考えてみれば、神社でやる事なんておみくじとお参りくらいいしか行く所を思いつかない。
とりあえず思いついた順…おみくじから行く事に決めた。



ツヴァイ「それにしても……」

人混み…もといポケ混みの中、ツヴァイがつぶやく。

ツヴァイ「思ったより広いな……。」

外から見た時より、はるかに広く感じる。
込んでるせいで動きづらいからというのもあるだろうが。

ふと、何やら奇妙な建物が見える。

ネイティオ「ここはネイティオおみくじ所。
      おみくじは一回につき100ポケだ。
      どうする?」

…どうやらおみくじ所…らしい。
周りからかなり浮いた建物というのが気になるが、とりあえず行ってみる。

ネイティオ「ここはネイティオおみくじ所。
      おみくじは一回につき100ポケだ。
      どうする?」

リピートかよ……。
と思ったのは置いといて──

ツヴァイ「い…一回、お願いしま…す……。」
ネイティオ「おみくじだな。
      100ポケかかるが、いいか?」

何だか自分も『異様』の仲間入りしそうな気がしてならなかったが、今更戻れない。

ツヴァイ「お願い…します。」

100ポケを差し出す。
出かける前にお金は配分、ある程度なら持っている。

ネイティオ「では、占うぞ!
      クワ…クワワワ……!!!」

…何だか嫌な気がする。
と思ったのもつかの間……

ネイティオ「クワ──────────ッ!!」
ツヴァイ「ッ…!」

突然の大声。
すみません、何かキーンって幻聴聞こえてきました……。

ネイティオ「……。出た。
      おみくじの結果は……中吉だ。」

いつの間にか、台の上に小さくたたまれた紙が置いてある。
大きな文字で「中吉」…何か微妙だ。

ツヴァイ「…次次。」



ツヴァイ「…ここが本殿か……。」

場所は変わって本殿前。
お賽銭を入れてガラガラ…というあれだ。
周りと比べると特に混んでいる。当然といえば当然だろうが。

ツヴァイ「…前に進むのも一苦労だな……。」

実際十分程流れに乗って、やっと少し本殿が見えてきた所。
本殿到着まであと何分くらいなのだろうか……。



1時間後……



ツヴァイ「…やっとついた……」

やっとたどり着いた本殿前。
中には見た事も無いポケモンの像が置いてある。

ツヴァイ「っと、早い内に準備準備、っと。」

カバンの中の財布から、お賽銭用のコインを取り出す。
と、ふと1つの問題が。

ツヴァイ(…何…願おうか……。)

願い事を、まだ決めてなかった。
『元の世界に戻りたい』…何か違う。
『もっと強くなりたい』…これも何か違う。

順番が近づく。
流れ任せに、本殿前に出る。

ツヴァイ(…考えてても仕方ないし、ぱっと思いついた願いにするか。)

賽銭を投げ入れる。
鈴を鳴らし、手を合わせ──

ツヴァイ(もっと…アインス達と一緒にいられますように……。)
2009年12月29日 (Tue)
ツヴァイ「…一気に駆け抜けるぞ。
     だから俺の作戦、聞いてくれ。」

静寂の中、ツヴァイが話を切り出す。

アインス「え? 何か作戦が?」
ツヴァイ「あぁ。
     誰が隠れてるか知らないけど、有効な方法がな…!」



第25話「プラン」



ツヴァイ「まずは準備だ。
     俺がこれを付けて、」

ツヴァイがさっき買ったスカーフを身につける。

ツヴァイ「それでアインス、お前が先頭だ。」
アインス「わ…私が…?」

今まではツヴァイについていく形だった。
だが、今回は違うらしい。

ツヴァイ「あぁ。
     その方が都合がいいからな。」
アインス「…分かった。」

ポジションチェンジ、ツヴァイが下がり、代わりにアインスが前に。

ツヴァイ「そしてアインス、毒の粉を使いながら走れ!」
アインス「え…でも……。」
ツヴァイ「大丈夫だ!
     俺を、信じろ!」

戸惑うアインス。
だが他に案もない、ツヴァイの指示に従う。

アインス「毒の粉!」

アインスから、危険そうな紫の粉が漏れ出す。
そして一団、走り出す。

アインス「って本当に大丈夫なの!?」

すると当然、ツヴァイとドライが毒の粉を浴びる。

ツヴァイ「このスカーフのお陰だ!
     『モモンスカーフ』…毒を受けないって言ってた。」
アインス「でもドライは……」
ドライ「タイプ相性、やろ?
    こっちみたいな鋼タイプの奴には、毒は効かへん。」
ツヴァイ「そういう事。」

実際、ツヴァイもドライも何の影響も受けていない。
そして周りの奴らが襲ってくる気配すらしない。

ツヴァイ「名付けて『ポイズン・バリア』ってな!」
アインス「流石ツヴァイ!」
ドライ「…ネーミングはどうかと思うけどな……。」
ツヴァイ「…別にいいだろ、そこは……。」

名前はともかく、作戦成功。
その勢いで、一行、頂上へと向かっていく。
2009年12月22日 (Tue)
ツヴァイ「で、さぁ。」

目の前には、黒い山。
そんな場所で、ツヴァイが話を切り出す。

ツヴァイ「本当に、行くのか?」
アインス「決まってるじゃん!
     それに、今更引き返せないじゃん!」

…やはり行かないといけないらしい。

アインス「救助隊『ドラッヘ』、出動!」
ドライ「…救助依頼やないけどな……。」



第24話「黒い雷」



ツヴァイ「それにしても、あれだな。」

道中、ツヴァイが呟く。

ツヴァイ「…不気味だ。」
アインス「…そう?」

アインスが軽い気持ちで返事をする。
だが実際は、殆どの者は『異常』と感じる状況。

ツヴァイ「だってまだ誰とも遭遇してないだろ?
     山に来るまでも、来てからも。
     小さな森の時の事を考えれば、どう考えても異常だろ?」
アインス「そうかなぁ?」
ツヴァイ「…この鈍感が……。」

とか言ってる間も、何も起きない。
その事が、逆に不安を煽る。

ツヴァイ「で、どうなんだよ。」

ツヴァイが後ろのドライに聞く。
見通しメガネ装備、周りの状況は把握済み。

ドライ「あぁ、もう囲まれてるな。」
ツヴァイ「って…えぇっ!?」

唐突すぎる展開。
不気味だとは思っていたが、既に囲まれてるだなんて予想していなかった。

アインス「ど…どうするの!?」
ツヴァイ「切り替え早いなお前!」

手短につっこみ、シンキングタイム。

ツヴァイ(どうする…?
     『囲まれてる』って言うくらいだ、多分敵数は多い……。
     ひのこカッター…? いや、あれは全方位攻撃は出来ない……。
     一体どうすれば……
     …全方位攻撃…?)

ふと、1つのアイデアが。

ツヴァイ(確かさっき買った道具の効果は……。
     それにタイプ相性諸々……
     …いける!)

シンキングタイム終了。
結果、1つの解決策が。

ツヴァイ「…一気に駆け抜けるぞ。
     だから俺の作戦、聞いてくれ。」
2009年12月15日 (Tue)
ツヴァイ「アインスおまえは……。」

少し呆れ気味でアインスに寄る。
しかし、アインスは反省の色を見せずに言葉を返す。

アインス「あ、ツヴァイ!
     面白い事聞いちゃった!」
ツヴァイ「…何だよ。」

何だか嫌な予感がする。
だが一応聞いてみる。

アインス「何か『黒い雷』をみたポケモンがいるんだって!
     面白そうだし、見に行ってみようよ!」
ツヴァイ(…やっぱりな……。)



第23話「うわさ」



イオタ「あぁ、その話か。
    やっぱり噂って広まるんだな……。」

場所は変わってパッチールのカフェ。
もはや作戦会議の定番の場所。

アインス「じゃあ、あの噂は本当なの?」
イオタ「…オイラも実際見たわけじゃないから断言はできないけどな……。
    でもその場所が『雷鳴の山』って辺り、本当な可能性は高いな。」
アインス「じゃあさ!」

テンションが上がるアインス。
こいつに振り回されるのは、もう慣れた。

アインス「次そこ行こうよ!
     場所も分かったしさ!」
ツヴァイ「…またそんな思いつきで……。」

『雷鳴の山』…名前だけでも何だか危険な感じがする。

アインス「でも面白そうじゃん!
     それに、色んなとこ見たらツヴァイの記憶も戻るかもしれないしさ!」
ツヴァイ「…お前…そこまで考えて…?」
アインス「ううん、今思いついた!」
ツヴァイ「…お前は……。」

そして異常なほど素直、それにも少し慣れてきた。

イオタ「…ま、オイラは止めねぇけどな。
    そのかわり、そこで何があったかとか、後で教えてくれよな。」
アインス「うん、分かった!」
イオタ「それで今の分チャラだからな。」

…そういえばコイツ情報屋だっけか…?

アインス「じゃあ早く行こ、ツヴァイ!」
ツヴァイ「ん、あ、おう。」

…どうしてもまとまりがない。
だが、妙に上手くやってきている、これからも何とかなりそうな気がする。



ツヴァイ「…そういや、ドライは?」
ドライ「zzz……」
ツヴァイ「またかよ!?」
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